「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」すべてのジャーナリストに捧ぐ
2018年公開/アメリカ/116min
脚本:リズ・ハナー ジョシュ・シンガー
メリル・ストイープ トム・ハンクス アリソン・ブリー サラ・ポールソン
あらすじ
ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年。国防省がベトナム戦争に関する経過や客観的な分析を記録し、トップシークレットとなっていた文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープ。アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたキャサリン・グラハム、そしてその部下である編集主幹ベン・ブラッドリーをはじめとするワシントン・ポスト紙の面々は、報道の自由を統制し記事を差し止めようとする政府と戦うため、ライバル紙であるNYタイムズと時に争いながら連携し、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと決断する―。
引用:Filmarks
映画をつくると決めてから9ヶ月で作品を完成させたスピルバーグ。それでこのクオリティ。化け物だ。
以下ネタバレ
スピルバーグは役者に演技指導をほとんどしていないそう。
それでも名優ぞろいだから演技力は文句なしだし安心して観れた。
中でもメリル・ストイープの演技はさすが。重大な決断を迫れて毅然とした態度をとっているつもりでも緊張が見え隠れする演技。かすかにグラスを持つ手が震えていたり声がうわずったり。これをアドリブでやってるから凄い。
夫の自殺をきっかけに重要な立場になってしまったキャサリン・グラハム。
彼女を支える周りの人や終盤のセリフは胸打たれる。
強い女性を演じたら国宝級ですよメリルさん。
社会派映画は退屈になりがちなんだけど「スポットライト/世紀のスクープ」然りジャーナリズムものはわくわくする良作が続いている。
報道は国のもので統治者のものではないっていう判決はまさにその通り。
エンドロール後の“ノーラ・エフロンに捧ぐ”という言葉。深い意味があった。
ラストシーンはウォーターゲート事件に繋がるシーンになっていた。
このウォータゲート事件を描いた作品は1976年の「大統領の陰謀」やリーアム・ニーソン主演の「ザ・ウォーターマン」がある。どちらも続けて観たい。