「ダンガル きっと、強くなる」インド製スポ根ムービー
2018年公開/インド/140min
監督:ニテッシュ・ティワリ
脚本:ニテッシュ・ティワリ
アーミル・カーン サークシー・タンワル ファーティマー・サナー サニヤー・マルホートラー
あらすじ
レスリングを愛する男。生活のために選手として生きることはあきらめたが、道場で若手を指導しなが ら、いつか息子を金メダリストにすることだけを夢見ていた。ところが、生まれたのは女の子。 それから神頼みに始まりありとあらゆる産み分けを試すも、4 人連続の女児。すっかり意気消沈し、道場からも遠ざかっていたが、ある日、ケンカで男の子をボコボコにした長女・次女の格闘センスに希望を見出し、翌日からコーチとして、二人を鍛えはじめる。男物の服を着せ、髪を切り・・・一家は、町中の笑いものとなるが、外野は意に介さず、ブレずに特訓に熱を込める父と、ささやかな抵抗を企て続ける娘たち。やがて、目覚しい才能を開花させた娘たちはー。
引用:Filmarks
いや〜面白かった!「きっと、うまくいく」「PK ピーケイ」とアーミル・カーンはハズレがないね。
毎度のことながら役作りが凄いアーミル・カーン。
今回は体脂肪9%から38%の中年おじさんに逆ライザップをしたそう。
体型の変化は一目瞭然。しかもそこからまた若い時を演じるために減量したそう。凄すぎる。
実話を基にしたレスリングを通じて描かれる親と娘の絆の物語。
音楽の使い方が印象的だしストーリー展開もテンポが良くて全く飽きることなく観れた。後半は親子の絆に感動する。
インドでの女性の扱われ方、女性の自由性もテーマになっている。
子役の娘役2人の表情が豊かで良かった。
娘のことを想い厳しく躾けるマハヴィル。彼みたいな人がお父さんだったらいいなと思った。
レスリングシーンが多めでしかもかなり本格的。手に汗握る場面が多い。試合のシーンだけでも見応えがある。
あっという間の140分でした。アーミル最高!
「パシフィック・リム:アップライジング」戦いは新世代へ
2018年公開/アメリカ/111min
脚本:スティーヴン・S・デナイト T・S・ローリン
ジョン・ボイエガ スコット・イーストウッド ジン・ティエン ケイリー・スピーニー
あらすじ
戦いは終わりではなく、始まりだった-。 前作で描かれた人類(イェーガ―)とKAIJUの死闘から10年が経過し、平穏が戻っていた地球に、進化を遂げたKAIJUが再び姿を現し、世界を絶望の淵へと突き落とす。 よりスタイリッシュに洗練されパワーアップを果たした新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロット達は、迫りくるKAIJUを撃ち滅ぼすことが出来るのか!?
引用:Filmarks
クリント・イーストウッドを父に持つスコット・イーストウッド。
日本人は菊地凛子と真剣佑が出演している。
以下ネタバレ
スケジュールの都合でデルトロ監督が降りてしまったのでどうなるのかと思ったけど全然面白かった。
イェーガー1体のクオリティよりも数で圧倒してきた感じ。
フレッシュな若手キャストもいい。アマーラ役の子とか金髪の女の子とかパワフルで魅力的だった。あと中国の女CEO綺麗過ぎた。
終盤、小型のスクラッパーがまさかの活躍。バンブルビーを思わせる動きで可愛らしかった。
ただやはり前作は超えたところはない印象。デルトロの撮った続編が観たかったなぁと無い物ねだり。
アクションは肉弾戦が多かったからイェーガーの武器を使ったりもう少しひねってもいいのではと思った。
前作のファンが多いからこそ酷評が目立ったけど悪くはない。
続きが気になるところ。
公式サイト: http://pacificrim.jp
「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」すべてのジャーナリストに捧ぐ
2018年公開/アメリカ/116min
脚本:リズ・ハナー ジョシュ・シンガー
メリル・ストイープ トム・ハンクス アリソン・ブリー サラ・ポールソン
あらすじ
ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年。国防省がベトナム戦争に関する経過や客観的な分析を記録し、トップシークレットとなっていた文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープ。アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたキャサリン・グラハム、そしてその部下である編集主幹ベン・ブラッドリーをはじめとするワシントン・ポスト紙の面々は、報道の自由を統制し記事を差し止めようとする政府と戦うため、ライバル紙であるNYタイムズと時に争いながら連携し、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと決断する―。
引用:Filmarks
映画をつくると決めてから9ヶ月で作品を完成させたスピルバーグ。それでこのクオリティ。化け物だ。
以下ネタバレ
スピルバーグは役者に演技指導をほとんどしていないそう。
それでも名優ぞろいだから演技力は文句なしだし安心して観れた。
中でもメリル・ストイープの演技はさすが。重大な決断を迫れて毅然とした態度をとっているつもりでも緊張が見え隠れする演技。かすかにグラスを持つ手が震えていたり声がうわずったり。これをアドリブでやってるから凄い。
夫の自殺をきっかけに重要な立場になってしまったキャサリン・グラハム。
彼女を支える周りの人や終盤のセリフは胸打たれる。
強い女性を演じたら国宝級ですよメリルさん。
社会派映画は退屈になりがちなんだけど「スポットライト/世紀のスクープ」然りジャーナリズムものはわくわくする良作が続いている。
報道は国のもので統治者のものではないっていう判決はまさにその通り。
エンドロール後の“ノーラ・エフロンに捧ぐ”という言葉。深い意味があった。
ラストシーンはウォーターゲート事件に繋がるシーンになっていた。
このウォータゲート事件を描いた作品は1976年の「大統領の陰謀」やリーアム・ニーソン主演の「ザ・ウォーターマン」がある。どちらも続けて観たい。
「15時17分、パリ行き」本人起用の意欲作ノンフィクション
2018年公開/アメリカ/94min
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ドロシー・ブリスカル
アンソニー・サドラー アレク・スカラトス スペンサー・ストーン
あらすじ
2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速列車タリスが発車した。フランス国境内へ入ったのち、突如イスラム過激派の男が自動小銃を発砲。乗務員は乗務員室に逃げ込み、500名以上の乗客全員が恐怖に怯える中、幼馴染の3人の若者が犯人に立ち向かった――。
引用:Filmarks
俳優は引退したけど監督業はバリバリの イーストウッド。
今作は実際の事件を事件の当事者たちで映画にした意欲作。発想が凄い。
このシーンいるのか。とか間延びしてないか。と思いながら観ていたけど実はそれが後に重要なシーンに繋がったりいたるところに伏線が張られていたことに気づく。ちゃんと脚本が練られている。
とは言っても事件に至るまでの前半のほのぼの旅行記はやっぱり少し退屈な印象。幼少期の話や事件当日のシーンも織り交ぜられてはいるけどまあほのぼのした印象が強い。
最後の犯人を仕留める若者たちの勇姿は単純に実話として勇気ある行動を起こした彼らに感動した。聖書の言葉にも重みを感じる。
もしものことが起きた時に自分も何か人の助けになれる行動を起こせるかと考えたらまず難しい。自分のことで精一杯。でもこの映画で少し勇気をもらえた。日々の行動から考え方を変えていきたいなと。
フランス、アメリカ両国がこの映画を見てどう感じるのか気になるところ。